歯学博士Kが歯の神経線維を語る・・
院長の斎藤伸雄です。
今回の記事は九州大学矯正科大学院出身の歯学博士 木原槙子のまめ知識です。
大学院では基礎医学研究を主に行っていた彼女からは、いつも深い知識を得ることが出来ます。
院長自らが尊敬する歯学博士が神経線維を語ります・・・・
以下原文です。
「歯の神経線維について」
木原槙子です。
今回の豆知識では、歯の中にある神経線維についてお伝えしたいと思います。
人間にはいろいろな感覚があります。
物を見る時の視覚、聴くときの聴覚、ものに触ったときや触られたときに感じる触覚、押される時の圧覚、熱い、冷たいなどの温度感覚、においを感じる嗅覚、味を感じる味覚、痛みを感じる痛覚…。
これらの感覚はそれぞれ決まった神経線維が感知しているのです。
視覚に関する神経線維は目に、聴覚に関係する神経線維は耳にあることはすぐにわかりますね。
では歯の中にある神経線維にはどのようなものがあるのでしょうか?
…実は、歯の中には痛みを感じる神経線維しか存在しないのです!
虫歯になると痛い、冷たいものやあたたかいものがしみる、これらの感覚を歯に存在する神経が痛みとしてしか感じることのできないためなのです。
歯医者さんは痛いというイメージがあるのはこのためかもしれませんね。
痛みというのは体が発するSOSでもあります。
痛みを感じる神経線維しかないということは、歯は人間にとって何より大事なものであるということなのかもしれません。