だ液の働き
唾液には、健康に関わるさまざまな働きがあります。
例えば、食べ物の消化を助けたり、味を感じやすくしたりする働きです。
また、お口の中の汚れを洗い流す、食後酸性に傾いたお口の中を中和して、お口の中を中性に保つ、細菌の繁殖を抑える、歯の再石灰化によってむし歯を防ぐなど、さまざまな働きをしています。
そんなすぐれた働きを持つだ液ですが、なかでもむし歯リスクの高い患者さんに特に有用なのが「刺激性だ液」です。
ものを咀嚼することで分泌される刺激性だ液は、咀嚼しない時の「安静時だ液」に比べると歯の表面の再石灰化を促す「重炭酸塩」という成分が20倍も多く含まれています。
そこで、刺激性だ液を増やすためにガムを噛むことがおすすめです!
<ガムの選び方>
歯に良い成分が入っているものを選ぶのがポイントです。
①POs-Ca(水溶性カルシウム)…だ液に溶けやすく、歯の内部まで染み込みやすいので、歯を丈夫で健康にする働きがあります。
②フッ素(緑茶エキス)…一般の緑茶にはたくさんフッ素が含まれています。緑茶エキスは、ポリフェノールを低減してフッ素が唾液に溶けやすいように工夫された素材です。
➂キシリトール…お砂糖と同じくらいの甘味があるためだ液が出やすいことと、むし歯菌が、むし歯の原因になる酸を作り出せないため、むし歯の発生や進行を防ぐという特徴があります。当院ではキシリトール100%のガムを販売しております。装置にくっつきにくいので、矯正治療中の方も安心してお召し上がりいただけます。
<食べるタイミングは?>
毎食後のお口の中が酸性に傾いている時や、食後に歯磨きができない時がおすすめです。
<こんな方におすすめ!>
・だ液量の少ない方(内服薬やストレス、噛む習慣の減少している方)
・だ液緩衝能が弱い方(むし歯の多い方)
・間食が多い、不規則な食生活の方
・スポーツ飲料や健康酢飲料をよく飲む方
お食事でよく噛むことはもちろんですが、ガムで刺激性だ液を増やしてみてくださいね!