矯正歯科医が「セラミック矯正?」について調べました。
神奈川県横須賀市さいとう矯正歯科クリニック・院長の斎藤伸雄です。
1年ほど前にメールで「セラミック矯正を行っていますか?」というご質問を頂きました。
「セラミック矯正?」って言葉も知りませんでしたし、日本矯正歯科学会が発行する用語集にも、この言葉は存在していません。
たぶんセラミックブラケットを使用する矯正治療なのか、と推測しましたが、今はインターネットで何でも調べられる便利な時代ですから、歯科医師になって26年経過して、初めて「セラミック矯正?」という言葉の意味を知りました。
具体的には「セラミック矯正?」とは、歯並びが悪い患者さんの歯を削り、人工のセラミックの歯を被せて、歯並びが綺麗に並んでいるように見せる治療方法のようです。
矯正歯科治療の定義は、歯の位置を動かすことにより、歯を正しい位置に並べることだと今まで思ってきました。
日本矯正歯科学会のホーム・ページでも、歯を削って人工の歯を被せることは基本的に無いと記述されていますので、この「セラミック矯正?」というのは矯正治療ではなく、他の分野の歯科治療と定義できます。
矯正歯科医の立場として、「セラミック矯正?」という言葉にとても違和感を感じるだけでなく、迷惑な思いをしている矯正歯科医も多いのではないでしょうか。
はっきりいって、この治療方法に「矯正」という言葉を使わないで欲しいと思っています。
結論から言うと、さいとう矯正歯科クリニックでは、健康な歯を削り、人工の歯を被せる治療を行うことはありません。
健康な歯を削り人工の歯を被せるので、デメリットに関する説明を受け、十分に理解すべきだと思います。