これは重要だぜい!「矯正・早期治療のメリット・デメリット」
院長の斎藤伸雄です。
今回は早期治療に関して、大事なことをお伝えします。
ここでいう早期治療とは、小学生以下の患者さんで、まだ乳歯が残っている時期から始める矯正治療のことです。
当院で積極的に早期治療を推奨する歯並びは、下の歯が前に出ている「反対咬合」と下あごが、左右にずれて咬んでいる「交叉咬合」です。
この歯並びは、放置することにより、下あごの成長に悪影響を与えたり、発音にも影響を与えますので、当院では積極的に早期治療を勧めています。
上手くいけば、取り外しのできる装置で、改善できる可能性があります。
これとは逆に、叢生(一般的なデコボコの歯並び)、上顎前突(上の歯が前方に突出している歯並び)などは、治療するご本人が治療を希望している場合のみ、治療を開始することがあります。
たとえご本人が強く治療を開始することを希望していても、以下のメリット・デメリットは必ず説明するようにしています。
早期治療のメリットは、取り外しの出来る装置で、比較的楽に治療を進める印象がありますが、矯正治療期間は長くなることが多いことです。
早期治療を行うことにより、ワイヤーを使わないで治療できることは、少ないです。
なので、早期治療だけで矯正治療を終了を希望している保護者様には、それができないことを前提に、説明を行っています。
また最近では、矯正歯科用アンカースクリューを使用することにより、早期治療を行わなくても、永久歯が生え変わってから治療を開始しても十分な矯正治療が可能となりました。
私も矯正治療の経験が多くなり、最近つくづく早期治療のデメリットを感じることがあります。
それは、本人が治療を希望していない場合です。
せっかく矯正治療を始めても、治療への協力がなければ、治療が進めないばかりか、治療を中断してしまうことがあります。
また矯正装置を装着すると、口の中の細菌数が増えるために、虫歯になりやすくなります。
矯正装置を付けてから、歯ブラシを怠ると、多くの虫歯を作ることになります。
ですので、さいとう矯正歯科クリニックでは、早期治療を希望して来院された患者さんには、かならずメリット・デメリットを伝えて、治療を開始するかご検討していただいています。