謎の現象を解説!歯の移動はなぜ?
みなさんこんにちは!
今回は当院でもよく質問を受ける“歯はどのように動くのか?”ということについて、お話したいと思います。
まず、歯の構造をご存知でしょうか?普段、私たちが毎日必ず使い食事などをしている歯の構造は一体どんな感じなのでしょうか?
乳歯から、大体13歳くらいですべての歯が永久歯に生え変わり、その後は一生毎日欠かさず使う大切な歯は、さすがに中の構造も少し頑丈で複雑です。
そして、今回のテーマである歯の動きに必要な着目していただきたい部分はどこかというと、歯槽骨(しそうこつ)という部分です!
歯槽骨とは、上下あごの骨の直接歯の周囲を囲んでいる部分を意味しています。
歯とまわりの歯槽骨との間には、繊維がたくさんある歯根膜(しこんまく)という組織があります。
実は歯の移動は、この歯根膜が行っているのです。
矯正治療で、歯に装置を付けて力を加えると、この歯根膜を圧迫します。
すると、そこには骨を吸収する破骨細胞という細胞が現れます。反対に引っ張られる側の歯根膜には、骨を作るための骨芽細胞が現れます。
こうして、歯は動いていきます。
このメカニズムは、みなさんの乳歯が抜けて骨の中から永久歯が出てくる際にも同じ現象が起こっています。
歯根膜が無ければ歯は動きません。
たとえばインプラントなどの人工歯根は、歯根膜がないので、矯正力を加えてもインプラントは動きません。
いかがでしたか?少し難しい単語もでてきましたが、私たちの歯の構造と動きをお話しました。
みなさんもご自身の矯正治療の際やお子様の歯の生え変わりの際は、ぜひこのメカニズムを覚えて見てみてください!