カリエールという装置の紹介①
こんにちは。歯科医師の木原です。
今回はカリエールという装置についてのお話をさせていただきます。
この装置を使用する目的は、上の奥歯を後方に移動し、上下の歯列の前後関係を改善することです。
カリエールという装置は、最近開発された装置で、現在は一般的に使われている装置ではありません。
ですから、この装置を知らない歯科医師も多いので、特殊な装置を言えるでしょう。
当院の患者さんの中では、すでにお使いの方もいらっしゃると思いますが、実は私木原もこの装置を使って矯正中です。
カリエールは、顎間ゴム(エラスティック)の力を利用して、歯を奥に動かす装置です。
歯を奥に動かすことはとても難しいことなのですが、このカリエールという装置を使うとあら不思議!歯を奥に動かすことができます。
ではどのような装置なのか、どのように使うのか見ていきましょう。
図はオーソデントラムのHPよりお借りしました。
カリエールは、上図のような太い針金の装置です。
一方の端は犬歯に、もう一方は奥歯(第一大臼歯)に接着します。犬歯側にあるフックと下の奥歯に顎間ゴム(エラスティック)をひっかけ、ゴムの力で上の歯を奥に動かしていきます。ゴムの力で動かすので、ゴムを使わなければまったく意味のない装置です。ゴムはご飯と歯磨き以外、一日中使用します。
次回はカリエールの効果について、説明します。